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2025-11-12

お知らせ

産業が見落としてきた“最後の課題”──無人化の盲点は潤滑だった

AI、ロボット、IoT。
いま製造業の現場は、これまでにないスピードで自動化・無人化が進んでいます。
AIが設計を行い、ロボットが夜通し動き続け、人の手をほとんど介さない“スマートファクトリー”が現実になりました。

しかし、ここに一つだけ見落とされがちな課題があります。
それが「潤滑」です。


■ 動く限り、摩擦はなくならない

どれほど優れたロボットでも、どれほど精密な装置でも、「動く」以上は摩擦が発生します。
その摩擦を抑えるために、機械には必ず潤滑が必要です。

グリスやオイルを定期的に塗布する。
これが100年以上続いてきた、機械保守の常識でした。

ところが、24時間稼働を前提とする無人化ラインでは、この“当たり前”が最大のボトルネックになります。
潤滑油が切れれば、摩耗・発熱・焼き付きが起こり、ラインが停止する。
それを防ぐために、人がメンテナンスをしなければならない。

──つまり、どれだけAIが進化しても、潤滑が原因で人が必要になるのです。


■ 無給油・メンテナンスフリーへの挑戦

いま、世界中の製造業が「メンテナンスフリー」を目指しています。
しかし、潤滑分野でそれを実現できている技術はまだ限られています。

そんな中で生まれたのが、CiBs(キッブス)です。
CiBsは、樹脂と潤滑剤を一体化した自己潤滑構造
を持つ画期的な素材。
グリスやオイルを一切使わず、摩耗を抑え、滑らかな動きを長期間維持します。

実際に給油用の歯車として採用され、約3年間無給油で生産稼働を継続した実績もあります。
つまりCiBsは、「潤滑」という人の手を必要としていた領域を、自ら完結させてしまうのです。


■ 無人化時代の“最後のピース”

AIやロボットがどれだけ進化しても、機械が動く限り「摩擦」と「潤滑」は避けられません。
その課題を根本から変えるのがCiBs。

これまで誰も注目してこなかった“見えない部分”にこそ、産業を変える力がある。
無人化・省人化を真に完成させる鍵は、実は潤滑の革新にあるのです。

次回は、CiBsがどのようにして“潤滑の常識”を変えるのか──
その仕組みと技術背景について、別の機会に詳しく解説します。

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